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物流ニッポン(2011/06/02) 独自開発システムを活用 包装作業が得意分野 | 株式会社サンワNETS

2011年6月2日

サンワNETS(水谷欣志社長、静岡県袋井市)は、独自開発した入出庫管理システムと物流加工ノウハウを生かし、パソコン(PC)周辺機器、PC用ソフトウェア、映像DVDなどの3PL事業に取り組む。
鉄骨造り2階建て、延べ床面積9900平方メートルの掛川物流センター(掛川市)は作業棟と倉庫棟に分かれ、社員とパート従業員計80人が働いている。
同センターでは映画などのDVDおよび音楽CDを、多い月で50万点出荷する。物流加工、保管、発送を一連で行うが、水谷社長は「とくに包装作業は得意分野だ」と胸を張る。
DVDパッケージの包装形式には、伸縮するフィルムで密封する「シュリンク包装」と、非伸縮フィルムで包む「キャラメル包装」の2種類がある。掛川センターでは両形式の包装機を用意し、顧客のリクエストに応えている。
包装作業を始めて15年、ノウハウの蓄積は資材選びにも表れる。シュリンク包装のフィルムは、縦横の伸縮比率が異なる米国製を使用。長方形のDVDパッケージを美しく包むための細かい配慮だ。
1998年に基本ソフト(OS)「ウインドウズ98」を手掛けて以来、掛川センターはPC関連で実績を積み上げてきた。現在は物流加工だけでなく、専門知識を要する作業も多い。
出荷前のキャプチャーボードやIDカードリーダーを、正しく稼動するかチェック。USBメモリを媒体とするソフトウェアは、主要データのコピー作業、いわば「製造工程」までを任されている。
商品の在庫管理は、IT(情報技術)関連企業と共同開発した入出庫管理システム「KIOSK」を最大限に活用している。顧客とは常時ネットワークでつながっているため、情報のやり取りスムーズだ。
「掛川センターは設備とスタッフがそろっている。ここで扱えない商品はない」と水谷氏。IT関連メーカーの海外移転に危機感を募らせ、別分野での顧客獲得を目指している。
「海外シフトが進み、PC関係は減ってきた。確かにウインドウズ98の時は忙しかったが、物量の変動が大きすぎる。安定した仕事を増やしたい」
具体的には食品、サプリメント、化粧品などを視野に入れる。その試金石として3月から、掛川センターではフランス製ハーブティーを扱い始めた。
水谷氏は「袋井工場(袋井市)では厳しい条件をクリアし、化粧品の包装許可を取得した。衛生管理には自信がある」とした上で、「消費者の目が厳しい食品や化粧品なら、国外移転の心配もない。積極的に営業展開していく」と意気込む。

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